通信制から大学進学はできる?通信制高校卒業後の進路を解説
2025.05.19
通信制高校に通う生徒や保護者の方の中には、卒業後の進路について悩まれている方も多いのではないでしょうか。
特に、不登校経験がある場合、進路が決まらないかもしれないという不安を抱えていることもあると思います。
この記事では、通信制高校を卒業後にどのような進路選択があるのか、特に大学進学の可能性について詳しく解説していきます。
通信制高校の卒業後の進路は?
通信制高校を卒業後、どのような道に進むかは生徒それぞれの目標や状況によって異なります。
ここでは、一般的な通信制高校卒業後の4つの進路について詳しく見ていきましょう。
進路①就職する
通信制高校を卒業後、就職を選択する生徒も少なくありません。
高校卒業資格を持っていると応募できる求人の幅が広がり、一般企業や公務員など様々な選択肢があります。
通信制高校では進学のサポートだけでなく就職サポートを行っているところも多く、履歴書作成や面接対策など就職活動に必要なスキルを身につける支援を受けられます。
進路が決まらない場合でもこうしたサポートを活用することで、自分に合った就職先を見つけるチャンスが広がります。
進路②専門学校に進学する
実践的な技術や知識を身につけたい場合は、専門学校への進学も選択肢の一つです。
美容、調理、IT、デザインなど様々な分野の専門学校があり、興味ある分野を集中的に学べます。専門学校は通常2年程度の修業年限で、卒業後はその分野での就職を目指すことが一般的です。
就職に有利な資格取得のサポートが充実している学校も多く、就職後も活かせる実践的なスキルを身につけられます。
進路③大学・短期大学に進学する
通信制高校を卒業後、大学や短期大学への進学を選択する生徒も増えています。
通信制高校からでも一般入試や推薦入試、AO入試(総合型選抜)など、様々な入試方法で大学受験に挑戦することが可能です。
大学では専門的な学問を学ぶことができ、卒業後は大学で学んだ知識を活かした就職や、さらに上位の教育機関(大学院など)への進学が可能になります。
将来の夢が決まらないと悩んでいる場合でも、大学進学という選択肢を視野に入れることで、将来の可能性が広がります。
進路④留学する
海外の大学や語学学校への留学も選択肢の一つです。
グローバルな視野を身につけることができ、異文化理解や語学力の向上にもつながります。
通信制高校でも留学のサポートを行っているところがあり、留学に向けての準備や手続きのアドバイスを受けることができます。留学を進路として検討する場合は、早めに情報収集をして、必要な語学力を身につけるための準備を始めることが大切です。
通信制高校在学中から語学学習に力を入れることで、卒業後の留学への道がより開けるでしょう。
通信制高校から大学進学は可能なのか
通信制高校から大学進学を目指す際に、多くの生徒や保護者が「本当に大学に入れるのか」という不安を感じるかもしれません。
実際に、通信制高校から大学へ進学する生徒の数は年々増加傾向にあります。
通信制高校と大学進学の現状
文部科学省の調査によると、通信制高校の卒業生のうち大学・短期大学への進学率は約27%程度となっています。
これは全日制高校の進学率(約50〜60%)と比べると低い数字ではありますが、通信制高校からでも毎年多くの生徒が大学へ進学しています。
また、通信制高校の中には大学進学のためのカリキュラムやサポートを充実させている学校も増えており、適切なサポートを受けることで大学受験を効果的に準備することができます。
進路が決まらないと悩む生徒にとって、こうしたサポート体制は心強い味方となるでしょう。
参考:「学校基本調査」文部科学省
通信制高校生が利用できる大学入試の種類
通信制高校生も全日制の高校生と同様に、以下のような様々な入試方式を利用することができます。
自分に合った入試方式を選ぶことで、大学進学の可能性が広がります。
学力重視の一般選抜
一般入試は、大学が独自に実施する学力試験や、大学入学共通テストの結果によって合否を判定する入試です。
学力を重視する入試方式で、多くの大学で実施されており、通信制高校生も一般入試に挑戦することができますが、もちろん受験対策が必要になります。
進路として大学進学を考えている場合は、早めに受験科目の学習計画を立てることが重要です。
総合型選抜(旧AO入試)
総合型選抜入試は、学力だけでなく、志望動機や自己アピール、面接、小論文などを総合的に評価する入試です。
自分の強みや個性をアピールできる機会があり、通信制高校生にとっても挑戦しやすい入試方式の一つです。
不登校経験があり、進路が決まらないと悩んでいる生徒にとっても、自分の経験や学びを積極的にアピールできる総合型選抜は、大学進学への道を開く可能性があります。
学校推薦型選抜(旧推薦入試)
学校推薦型(旧推薦入試)とは、高校の推薦を受けて出願できる入試方法で、「指定校制」と「公募制」という2つの種類がある選抜入試です。
指定校制とは、大学が指定した高校のみ出願できるもので、大学と高校の信頼関係のなかで出願枠が設けられています。
指定校制の場合の出願枠が各高校で数名程度と少ないため、出願を希望する生徒が多い場合は高校内で選考が行われますが、校内の選考に選ばれれば入試における合格率も高いとされています。
一方で公募制の学校推薦型選抜は、大学が提示する条件をクリアしていれば高校を問わず出願が可能です。しかしながら、入試における合格率は指定校制と比べると高めになっています。
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大学進学を希望しているけれど、今の学校生活や成績に悩みがあるという方や保護者の方は、ぜひGakken高等学院のサポートについてもチェックしてみてください。
通信制高校から大学進学を成功させるためのポイント
通信制高校に通いながら大学進学を目指す場合、全日制高校とは異なる環境での学習となるため、独自の戦略が必要です。
進路が決まらないと悩む前に、以下のポイントを参考にしてみてください。
早めの進路決定と計画的な学習
大学進学を目指す場合は、できるだけ早い段階で進路を決定し、計画的に学習を進めることが重要です。
通信制高校では自主学習の比重が大きいため、自分で学習計画を立て、その計画を着実に進めていく実行力が重要視されています。
特に受験科目の対策は早めに始め、基礎から応用まで段階的に学習していくのが効果的です。
進路指導の先生と相談しながら計画を立て、進路が決まらない状態が長く続かないよう、早めに具体的な目標を設定しましょう。
サポート体制が充実している通信制高校やサポート校の選択
通信制高校と連携しているサポート校を利用する方法もあります。
サポート校では、通信制高校の学習サポートに加えて、受験対策の指導も受けられることが多く、大学進学を目指す生徒にとって心強い存在となります。
進路が決まらないと悩んでいる場合は、こうしたサポート体制を積極的に活用することで、自分の進むべき道が見えてくるかもしれません。
自分に合った大学・学部の選択
大学進学を成功させるためには、自分の興味や適性、学力レベルに合った大学・学部を選ぶことが重要です。
今の学力と合わないような無理な志望校設定は挫折のリスクを高めるため、自分の実力を客観的に評価し、現実的な志望校選択をすることが大切です。
また、オープンキャンパスや大学説明会に積極的に参加し、実際の大学の雰囲気や学習内容を確認しましょう。
多くの大学ではオンライン説明会も実施しているため、距離が離れていても参加できます。
基礎学力の向上と受験対策
大学入試では基礎学力が問われるため、日々の学習で基礎をしっかり固めることが大切です。
特に国語、数学、英語などの主要科目は、どの入試方式でも重要となることが多いです。
また、志望大学の過去問題を解くことで、出題傾向や難易度を把握し、効果的な対策を立てることができます。さらに、模擬試験を定期的に受けることで、自分の実力を客観的に評価し、弱点を把握することも受験対策として重要です。
通信制高校では自主学習の時間が多いため、この時間を効果的に使って受験対策を行うことが卒業後の大学進学につながります。
通信制高校での大学進学サポート体制を活用しよう
通信制高校と連携しているサポート校では、教科指導と大学受験対策の両方を受けられます。
通信制高校生が大学進学を目指す場合、学習面や進路選択において様々なサポートを受けられる環境があることは大きな強みです。
選ぶべきサポート校の特徴
大学進学に強いサポート校を選ぶ際は、進学実績や指導体制をチェックしましょう。
大学受験対策カリキュラムが充実しているか、個別指導の質はどうか、模擬試験の実施頻度はどのくらいかなど、具体的な支援内容を確認することが重要です。
また、学習環境や通学のしやすさも考慮に入れると良いでしょう。
オンライン学習サービスの活用
通信制高校生には、場所や時間に縛られないオンライン学習サービスも有効です。
オンライン学習サービスならば、動画授業や問題演習、質問対応システムなどを活用し、自分のペースで効率的に学習できます。
大学受験を志している場合は、受験対策に特化したサービスを選び、自分の学力レベルや志望校に合わせたカリキュラムで学習するのが理想的です。
体験談や説明会を積極的に活用しよう
大学進学実績のある通信制高校やサポート校では、先輩の体験談を聞ける機会がよくあります。こうした情報は自分の目標設定や学習計画の参考になり、モチベーション維持にも役立ちます。
説明会やオープンキャンパスに参加して、実際の雰囲気を感じることも大切です。
まとめ|通信制高校からの大学進学は十分可能
通信制高校の卒業後には就職、専門学校、大学進学など様々な選択肢があることを紹介しました。
通信制高校からでもすべての入試方式に挑戦でき、多くの生徒が実際に大学へ進学しています。
進路をなかなか決めることができなかったり、進学のための準備や対策に自信がないという場合でも、様々な支援サービスを活用することで進学や就職などへの道が開けるでしょう。
自分で勉強するのが不安な方や進路が決まらないという方は、支援サービスが豊富なサポート校を活用してみるのもおすすめです。
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