不登校でも大学受験に合格できる?不利を乗り越える方法とポイントを解説!
2025.06.17
「不登校だけど大学に行きたい。」
「不登校から大学受験は不利なのか知りたい。」
このように、不登校で高校に行けてはいないが、大学進学したいと考えている方は少なくありません。
しかし、不登校から大学受験に合格することは可能なのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか?
そこで、この記事では高校に在籍している不登校の方を対象に、不登校でも大学受験は可能なのかどうかを解説していきます。
あわせて、不登校でも合格できる可能性のある大学受験方式や、大学受験に合格するポイントをまとめたので、充実した大学生活を送るためにもぜひ最後までお読みください。
不登校から大学受験は可能
結論から述べると、不登校でも大学受験は可能です。
大学受験は「高校卒業見込み」か「高卒認定」のどちらか1つの資格を有していれば、どなたでも挑戦することができます。
高校卒業見込みは、全日・定時・通信制高校の卒業に必要な単位を取得することで学校から与えられる資格です。
大学によっては、高等専修学校の卒業見込みでも受験することもできます。
高卒認定は”高卒者と同等の学力を保持している”ことを示す資格で、年に2回実施される「高等学校卒業程度認定試験」に合格することで与えられます。
大学受験に必要な資格 ・高校卒業見込み:全日・定時・通信制高校の卒業に必要な条件を満たしている ・高卒認定:高等学校卒業程度認定試験に合格 |
不登校が卒業見込みを得るのは難しい?
卒業見込みを得るには授業に出席して試験を受ける必要があるので、普段から授業に出席していないのであれば、卒業見込みを得るのは難しいと言えるでしょう。
ただし、高校によっては保健室などで授業や試験を受けて単位を取得する保健室登校を認めている学校もあります。
また定時制・通信制高校に転入するか、全日制の高校で足りない科目だけ通信制高校の授業で補填できる制度もあるので、不登校の方が卒業見込みを得るのは不可能ではありません。
- 保健室登校で出席扱いにしてもらう
- 定時制や通信制高校に編入する
- 足りない単位を通信制高校で補う
不登校だと大学受験は不利になる?
不登校からの大学受験は不利になると心配される方も多いですが、大学の受験方式は複数あるため、自分にあった受験方式を選べば不登校でも不利になることはありません。
ただし、学力に自信がないのに学力重視の一般選抜を選ぶなど、自分に合わない受験方式を選ぶと不利になることもあるので、注意が必要です。
不登校でも合格の可能性のある大学受験方式
大学受験の方法は大きく分けて「総合型選抜(旧AO)・一般選抜(一般入試)・学校型推薦」の3通りです。
それぞれ試験の特徴や条件が異なる上に、大学によって細かい条件や重要視するポイントが異なります。
ただし、自分に合う大学受験方法を選べば不登校でも大学受験に合格できる可能性があるので、不登校でも決して不利になることはありません。
まずはどの大学受験方式を選んで受験に挑むかを決めましょう。
自分の強み・特技を活かして総合型選抜で受験する
総合型選抜は2021年までAO入試と呼ばれていた受験方式で、不登校の方にもおすすめの大学受験方式です。
学力だけでなく、書類審査・面接・小論文・プレゼンテーションなどを通じて、受験生の能力や適性、学習意欲などを多角的に評価する受験方式となっています。
自分の特技や強みを試験官にアピールすることができれば、不登校でも大学受験に合格する可能性は高いと言えるでしょう。
出席日数はチェックされる?
総合型選抜は、出席日数から受験生の学習意欲を評価することもあるので、不登校の方の中には総合型選抜は不利だと感じてしまうかもしれません。
しかし、総合型選抜は様々な要素から総合的に評価される方式のため、出席日数が少なくても他の要素でカバーすることができます。
また、大学によって何を重要視するのかは変わってくるので、必ずしも不利になるわけではありません。
学力メインの一般選抜(一般入試)で勝負する
一般選抜は、学力試験の点数が合否の主なポイントとなる方式のため、不登校の経験が直接合否に関わる可能性は低いです。
注意するのは、一般選抜を受ける前に在籍している高校の卒業見込みを取得しなければならない点で、卒業見込みを取得するためには、出席日数など学力以外の要素も含まれます。
出席日数の取得を疎かにして勉強だけしていたら、受験できない可能性もあります。
ただし、高卒認定試験に合格した後に一般選抜を受けるという方法であれば、出席日数は全く関係なく、完全に学力のみで受験することができます。
自分一人で学力を上げるのが難しい方は、塾や予備校を利用するのもおすすめです。
通信制高校に通って学校型推薦を受ける
学校型推薦は高校が生徒を推薦する方式で、出席日数や生活態度が重要視されるため、全日制の高校に在籍している不登校の方は受験資格が得られない場合が多いです。
ただし、通信制高校の中には学校型推薦を受けられる高校も存在します。
通信制の高校に転入して学校型推薦を受ける方法であれば、不登校の経験があっても合格する可能性はあります。
通信制高校は「生徒の個人的な事情を考慮してくれる・推薦入試のための面接指導をしてくれる」など、フォロー制度が充実しているのも嬉しいポイントです。
不登校から大学受験に合格するポイントとは?
自分にあった大学受験方式を選ぶことで、不登校でも受験に不利になることはなく、場合によっては有利に受験を進めることができるでしょう。
ただし、不登校から大学受験に挑戦する時に、いくつかのポイントに気をつけないと受験に失敗してしまう可能性もあるので注意が必要です。
ここからは、不登校から大学受験に合格するポイントをご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ポイント①大学受験に必要な資格を有しているか確認する
自分が大学受験を受けるための必要な資格を持っているのか確認することは、重要なポイントです。
繰り返しになりますが、大学受験は「高校卒業見込み」「高卒認定」のどちらか1つの資格を有していないと受けることができません。
「予備校や塾に通って勉強を頑張っていたけど学校に行ってなかったから単位が足りなかった」などの事態にならないように注意が必要です。
また、総合型選抜を受けるのであれば、大学が求める要件を満たしているか、改めて確認してみてください。
ポイント②予備校や塾で学力を上げる
不登校から大学受験に合格するポイントとして、予備校や塾に通い、プロから指導を受けて学力を上げることも挙げられます。
繰り返しになりますが、大学受験の一般選抜は、受験生の学力が大学の基準に達しているかどうかが合否のポイントなので、とにかく合格に必要な学力を身に着けることが重要です。
予備校や塾には大学受験のプロフェッショナルが講師として在籍しているので、分かりやすく丁寧な指導で、大学受験合格まで効率的に導いてくれます。
また、予備校や塾は勉強法や解き方を教えるだけでなく、過去の入試問題を研究・分析して大学ごとの入試傾向を教えてくれるのも魅力です。
ポイント③自分のメンタルケアも怠らないようにする
大学受験に合格するまでの期間は長く苦しいものなので、繊細な方やプレッシャーに弱い方は精神が耐えられず、大学受験に失敗してしまうこともあります。
勉強も大事ですが、一人で抱え込まない・しっかり休みをとるなど自分のメンタルケアも怠らないようにすることが、大学受験に合格する大事なポイントになります。
メンタルケアを自分1人で行うのが難しいという不登校の方は、通信制高校への転校やサポート校の悩みや相談に乗ってくれるフォロー制度を利用するのもおすすめです。
快適な大学生活を送るためには
大学合格はゴールではなく新たなスタートです。
合格後の大学生活をスムーズに始めるためには、塾や予備校で学力を上げるだけでなく、メンタル面の準備も大切なポイントになります。
不登校の経験から、集団生活や新しい環境に不安を感じることもあるかもしれません。
少しずつ人と関わる機会を増やしたり、大学の相談窓口やサポート体制について事前に調べておくと安心です。
まとめ|不登校でも大学受験に合格できる?
不登校でも大学受験に合格することはできます。
不登校から大学受験に合格するのは不利だと思われることも多いですが、自分に合った受験方式を選べば不利にならず、場合によっては有利になることもあるでしょう。
また、不登校から大学受験をする際は、必要な資格を有しているか確認し、学力だけでなくメンタルにも気をつけながら勉強を進めていくのがポイントになります。
高校卒業の単位をとりたい方やメンタルケアをして欲しい方は通信制高校へ転入するのがおすすめで、学力を上げたい方は塾や予備校、サポート校でプロから勉強法や受験情報を教わるのもおすすめです。
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