高校を休学したらどうなる?休学できる理由や期間、学費を解説
2025.06.25
「高校に行けなくなってしまった。」
「高校へ行っても休学してしまいそう。」
など、高校の休学制度について悩んでいる生徒さん、保護者様に向けて詳しくご紹介していきます。
本記事では、高校の休学制度について、どんな理由で休学できるのか、期間はどれくらいか、そして学費はどうなるのかといった、知りたいポイントを詳しく解説します。
また休学中の出席扱いや単位取得、進級への影響など気になる点も紹介します。
高校は休学できる?
高校では、特別な事情が認められれば休学することができます。
休学できる期間は復学を前提に休学願を申請した場合、3カ月以上2年以内が一般的です。
休学中は原則として単位取得や出席扱いにならないため、注意が必要です。
高校休学の基本制度と手続きの流れ
高校には、一定の条件のもと休学制度が設けられています。
休学とは、やむを得ない事情により一定期間学校に通えない生徒が、学校長の許可を得て在籍のまま通学を休む制度です。
この制度は、「学校教育法施行規則第62条」に基づいて定められており、学校長が生徒の状況を踏まえて判断されます。
公立・私立高校や通信制高校によって運用は異なりますが、共通しているのは復学を前提とした一時的な措置である点です。
手続きには、本人・保護者からの申請書類提出と学校との面談が必要になる場合が多く、学校長の判断で許可されます。
高校を休学できる主な理由とは
休学が認められる主な理由は、下記のようなケースです。
- 病気やケガで長期間学校を休む
- 不登校や心身の不調
- 家庭の経済的な事情
- 留学や海外への引っ越し
これらは学校側がやむを得ない事情として考慮してくれるケースが多いです。
しかしその基準は学校によって違うため事前の確認が大切です。
また、通信制高校に在籍している場合は、柔軟な学び方ができるので休学を選ぶ前に、ほかのサポート制度や学習方法の変更ができないか相談してみるのも良いでしょう。
高校休学の期間はどれくらい?進級や単位への影響も解説
休学できる期間は学校によってさまざまですが、多くの高校では最長で2年間としているところが多いようです。
もし休学期間が終わっても復学できない場合は、改めて申請が必要になります。
休学している間は、基本的に学校の出席日数にはカウントされず、単位も取得できません。
そのため、進級や卒業に影響が出てしまう可能性が高くなります。
また、学校によっては休学中も学費の一部(施設費や在籍費など)がかかることがあるので、費用面についても事前に確認しておくと安心です。
高校を休学するデメリットとは?
休学中は単位が取れず留年の可能性があります。
また学費が必要となる場合や、進学・就職時に空白期間の説明が必要になるケースもあります。
単位が取得できず留年する可能性がある
休学中は学校に通わないため、授業への出席や課題の提出ができず、単位が取得できません。
一方、通信制高校では年間で取得する単位数に決まりがなく、留年という制度も存在しません。
個人のペースで学習を進めることが可能です。
高校休学中の学費はどうなる?費用の有無と減免制度
休んでいる間は学費がかからないと思われがちですが、実際には在籍費や施設維持費などを請求される場合があります。
特に私立高校や通信制高校では、休学中でも一定額を納める必要があるケースが多いので、事前に費用面を確認しておくのがおすすめです。
もし家庭の経済的な事情で休学する場合は、学費の減免制度や奨学金の対象になることもあるため、合わせて確認しておくと良いでしょう。
大学受験や就活に影響がする場合がある
高校生活にブランクがあると、大学入試の推薦枠の対象にならなかったり、面接で休学の理由を尋ねられたりと、将来の進路に影響が出ることが考えられます。
また就職活動の際にも空白期間ができるため、その間の過ごし方をきちんと説明できるよう準備しておくのが良いでしょう。
休学中に何かしらの学習や活動を続けておくと、将来の安心につながります。
高校を休学するメリットとは?
高校を休学すると、療養や心身の回復、留学や活動に専念できる時間がつくれます。
授業料が減免される学校もあり、生徒自身に合った再出発ができます。
高校によっては授業料が減免される
休学中、授業料や学費が減額されたり免除されたりする制度を設けている学校もあります。
復学後には改めて学費を支払う必要がありますが、一時的な金銭面での余裕が生まれるでしょう。
欠席の場合は学費を払い続けるため、長期間休むことが決まっているのであれば休学を選ぶ方が良い場合もあります。
また、休学中であっても学校に在籍していれば学生証の利用できる場合があり、学割などの利用が可能となる場合もあります。
病気や怪我の療養に専念できる
体調が悪かったり、精神的なストレスで学校に行くのが難しい人にとって、休学は心と体を休めるための大切な時間となります。
無理をして登校し続けるよりも、一度立ち止まって休めば、その後の学校生活や進路について前向きに考えられるようになるケースもあります。
生きる上では、体が資本なので、焦らず心身の回復を優先してみてはいかがでしょうか。
留学などの経験に時間を使える
高校に通いながら海外留学や専門的な活動に挑戦したいと考えているなら、休学をすることでそのための時間を確保できます。
普段の勉強と両立させるのが難しい経験でも、休学によって自由な時間が生まれるため、非常に有意義な経験ができるでしょう。
こういった経験は、将来の受験や就職活動においても大きな強みとなるはずです。
実際に高校を休学して通信制高校へ転校し、その後世界一周を経験した方もいます。
このように、休学は一時的な離脱ではなく自分らしい経験を得るチャンスにもなります。
高校休学以外の選択肢
休学せずに進路を変える方法もあります。
通信制高校や定時制高校・高卒認定試験など、あなたに合った柔軟な学び方を選べます。
ここでは、高校を休学しない他の選択肢についてご紹介していきます。
通信制高校へ通う
もし今の学校が合わないと感じていたり、通学が難しい状況であれば、通信制高校への転校も選択肢の一つとして考えてみてください。
通信制高校であれば、自分のペースで勉強を進められるので、不登校で悩んでいる人や体調に不安がある人におすすめです。
全国には多くの通信制高校があり、高校によって通学回数やスクーリングの実施など様々な違いがあります。
また、通常の高校のように授業を行ったり、学習のサポートを行うサポート校と連携している通信制高校もあるので、自分にあった高校生活を送ることもできるでしょう。
定時制高校へ通う
夜間や午前・午後など、自分の生活リズムに合わせて通える定時制高校も選択肢の一つです。
働きながら学びたい人や、体調が悪く丸一日学校に通うのが難しい人にとって、柔軟な学習環境が魅力です。
少人数制で手厚い指導が受けられる点もメリットと言えるでしょう。
高卒認定試験を受け大学受験を目指す
高校を途中で辞めてしまった場合でも、高卒認定試験(旧:大検)に合格すれば、大学を受験する資格が得られます。
自分のペースで勉強を進められるので、今の学校にこだわりすぎずに進学を目指したい人にはおすすめです。
高卒認定試験の取得を目指している方に向けた通信教育や予備校など、様々なサポート体制もあります。
このように休学以外の選択肢もありますので、じっくり考えてみてください。
高校を休学する?良くある質問
最後に、高校を休学した場合に気になる良くある質問をQ&A形式でご紹介していきます!
今回ご紹介したメリットやでメリットと合わせて、どうするべきか検討してみて下さい。
Q1:高校を休学するにはどんな手続きが必要ですか?
A:学校によって手続きは異なりますが、保護者と生徒からの休学願の提出が必要です。
その後、担任の先生や校長先生との面談を経て、校長先生の許可が下りるという流れになります。
私立高校や通信制高校では、面談の回数や書類の形式が違うこともあるので、必ず事前に学校へ相談しておくことをおすすめします。
Q2:休学中にアルバイトはできますか?
A:基本的に、学校が禁止していなければアルバイトは大丈夫です。
ただ、休学の理由が病気の療養などの場合は、活動が制限されることもあるでしょう。
通信制高校であれば比較的自由に活動できることが多いです。
こちらの場合も事前に学校に相談しておくのがおすすめです。
Q3:休学したら留年になる?
A:全日制高校の場合、休学期間中は出席も単位の取得も認められず一年で取得する単位数が決まっているため、原則として留年になります。
一方、通信制高校には一年で取得する単位数の決まりがなく、いつ単位を取るかは生徒の自由なので、そもそも留年という考え方がありません。
まとめ|高校を休学したらどうなる?理由や期間・学費について
休学するには、制度上の制約や不安を感じるかもしれません。
しかし、それは自分の心や身体とじっくり向き合うための大切な時間でもあります。
無理をして前に進もうとするより一度立ち止まることで、これまで見えなかった景色が見えてくることもあります。
通信制高校や高卒認定など、選べる道はたくさんあります。
どんな選択をしても、決して間違いではありません。
焦らず、自分に合った道を見つけてください。
自分のペースで、少しずつ前に進んでいくことが何よりも大切です。
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