単位認定試験とは?通信制高校の期末テストを徹底解説
2025.06.30
単位認定試験は、通信制高校で高卒資格を取得するために必要な期末テストです。
学年制とは異なり年に一回しか実施されないことから、「単位認定試験って何?」「単位認定試験に落ちたらどうなるの?」と不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。
ただ、単位認定試験はみなさんが考えているほど難しくはなく、普段のレポートの内容を理解していれば比較的簡単に合格できます。
本記事では、単位認定試験の内容や合格点、試験に落ちた場合の再受験の可否について詳しく解説していきます。
通信制高校への入学を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
単位認定試験とは
単位認定試験とは、通信制高校において各科目の単位を取得するために必ず受験しなければいけない試験のことです。
通信制高校では、単位認定試験が年に1~2回実施されており、試験に合格することができなければ卒業に必用な単位を修得できません。
単位認定試験の内容
単位認定試験の内容は、主に日常を通して取り組んでいるレポートの内容と同様の場合が多いです。
レポートと聞くと、大学生が課題として取り組んでいる論文形式の難しいレポートを想像する人が多いと思いますが、通信制高校におけるレポートは穴埋め式の問題集のような形式も中にはあります。
単位認定試験で出る問題は、基本的にレポートから出題されるため、レポートの復習を行い、理解しておくことが合格の秘訣です。
ただし、定期的にテストが実施される学年制とは異なり、通信制高校では前期・後期で1回ずつ、もしくは1年に1回しかテストが実施されないため、出題範囲に関してはやや広めです。
出題問題の難易度は易しめですが覚える内容は多いため、単位認定試験を受験する際はこれまで学習してきた内容の復習を行いましょう。
単位認定試験の受験資格
単位認定試験を受験するには、各通信制高校が定める一定の基準を満たす必要があります。
具体的には、「レポートの提出を期日通りに行っている」、「指定のスクーリング日数を満たしている」などがあります。
受験資格を得なければ、高卒資格を取得するために必要な単位認定試験を受験できない場合もあります。
単位認定試験はレポートの提出、スクーリングの出席日数とあわせて高卒資格を得るために非常に大事な部分です。
通信制高校を選ぶ際は、単位認定試験を受験できる条件も確認しておきましょう。
単位認定試験の合格点
単位認定試験の合格点は各通信制高校によって異なりますが、一般的に60点に設定されているケースが多いです。
しかし、通信制高校によっては、独自の合格点を設けている学校もあります。
単位認定試験で合格点に届かなくても、学校によっては追試や補習で単位を修得できるケースもあります。
通信制高校を卒業するには
通信制高校は、学年制の高校とは異なる「単位制」の学校です。
留年という考えがなく、自分のペースで単位を修得できます。
では、実際に通信制高校を卒業するにはどのような要件を満たせばよいのでしょうか。
「単位認定試験に落ちたらどうなるの?」という不安を解決する前に、まずは通信制高校を卒業するのに必要な要件を見ていきましょう。
3年間以上の在籍
通信制高校を卒業するには、最低3年以上在籍する必要があります。
〇学校教育法第46条
高等学校の修業年限は、全日制の課程については、3年とし、定時制の課程及び通信制の課程については、3年以上とする。
引用元:文部科学省
通信制高校は学年制ではなく単位制の学校であることから「単位を早く修得できたら3年も行かなくて良いのでは?」と思う人も多いと思いますが、3年を待たずに必要な単位を修得したとしても、最低3年以上は高校に在籍しなければいけないと法律で定められています。
ただし、同じ学校に3年間在籍しなければいけないという縛りはなく、転校する場合は以前の学校に在籍していた期間を加算できます。
必要単位の修得
通信制高校を卒業するには、74単位以上を修得する必要があります。
74単位以上を修得すれば高卒資格の取得要件を満たせますが、1年間で修得できる単位は35単位までという制限があるため、1年以内、あるいは2年以内に74単位すべてを修得することはできません。
ただ、もし最初の2年間で40単位しか修得できなくても、3年目に頑張れば問題なく高卒資格を取得できます。
今、学校に通うことが難しい人でも、入学する際にしっかりと計画を立てていれば、3年間で卒業することが可能です。
特別活動に30単位時間以上参加する
通信制高校を卒業するには単位の修得に加えて、30単位時間以上の特別活動への参加が必要です。
特別活動への参加とは、体育祭や文化祭、クラブ活動、修学旅行など、学校行事への参加を意味しており、他者とのコミュニケーションを促進する目的があります。
ただし、通信制高校への入学を検討している人のなかには、中学校に通うことが難しかったなど、他者とのコミュニケーションに不安がある人もいるのではないでしょうか。
特別活動への参加を極力避けたい人は、卒業に必要な特別活動が少ない通信制高校がおすすめです。
単位認定試験に落ちたらどうなる
単位認定試験に落ちた場合、「次の試験で合格を目指す」ことになりますが、通信制高校によっては「再試や追試を受けられる」高校もあります。
ここからは、単位認定試験に落ちたらどうなるのか?について、「次の試験で合格を目指す」「再試や追試によって補填できる場合がある」の2通りを詳しく解説していきます。
次の試験で合格を目指す
単位認定試験に落ちたら、基本的には次の試験での合格を目指す形となります。
通信制高校は学年制の高校とは異なり、その年で一部の単位を落としてしまっても、次の年の単位認定試験に合格できれば、3年間で卒業することも可能です。
一方、学年制の高校の場合、その年の単位を落としてしまうと必然的に同じ学年をやり直さなくてはいけなくなるため、単位を落とすごとに卒業までの期間が1年伸びてしまいます。
単位認定試験に落ちてしまっても、翌年度に履修すれば再度挑戦することができるため、通常の学校のような学年制よりも高校卒業のハードルは低くなります。
再試や追試によって補填できる場合がある
単位認定試験に落ちても、再試や追試によって補填できる場合もあります。
再試や追試に合格すれば単位認定試験に合格したことになるので、高卒資格を取得することが可能です。
ただし、通う通信制高校によっては、再試や追試が実施されず、該当する単位の修得が翌年になってしまうケースもあるので、入学を決める前に単位認定試験での再試・追試の有無について確認しましょう。
自習が苦手ならサポート校に通おう
通信制高校では、学年制の高校のように先生による授業が一般的ではありません。
年に数回のスクーリングはあるものの、基本的には自習で勉強する必要があります。
通信制高校を卒業するには自己管理能力が不可欠ですが、なかには「自分で勉強するのが苦手」「誰かに教えてもらいたい」という人も多いでしょう。
自習が苦手な人はサポート校に通い勉強するのがおすすめです。
サポート校に通えば分からないところは先生に質問できますし、単位認定試験に合格するためのカリキュラムに沿って勉強を進めていけます。
「自習で単位認定試験に合格できるか不安」という人は、サポート校への入学も検討してみてください。
まとめ|単位認定試験とは?
今回は、通信制高校を卒業するのに不可欠な「単位認定試験」について解説しました。
通信制高校では自習がメインになるため、単位認定試験に合格するには一定の自己管理能力が必要です。
ただし、通信制高校の単位認定試験は一般的な学年制の高校のテストと比べると、比較的易しい内容となっています。
また、単位認定試験に不合格になり単位を修得できなくても、翌年度に再度履修をして単位を修得すれば、3年間での卒業を目指すことも十分可能です。
通信制高校への入学を検討されている人は、卒業までの計画を立てて、高卒資格の取得を目指していきましょう。
自分で計画を立てるのが難しいと感じる方は、サポート校への入学をぜひご検討ください。
おすすめコラム