通信制高校に校則はある?制服や化粧、アルバイトは自由なのか解説
2025.07.31
通信制高校への入学や転入をご検討中の方、またはその保護者様で「通信制高校の校則は厳しい?」「制服は必須?髪型や化粧、アルバイトは自由なの?」といった疑問をお持ちではありませんか。
校則が比較的緩いと言われる通信制高校ですが、その実態はどうなのでしょうか。
この記事では、通信制高校の校則についてや、服装・髪型・化粧・アルバイトの自由度、そしてなぜ校則が緩いのか、その理由についても詳しく解説していきます。
通信制高校の校則は「自由」?
通信制高校は「校則がなくてすべて自由」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
厳しい校則が設けられていないことが一般的と言われていますが、実際にはどうなのでしょうか?
多くの通信制高校では校則は厳しくないのが一般的
通信制高校の多くは生徒一人ひとりの個性や自主性を尊重し、自由な校風の中で学んでほしいという考え方のもと、厳しい校則はほとんどなく、比較的自由にすることができます。
通信制高校には多様な年齢層や事情を抱える生徒が通っています。
そのため、生徒が自分らしさを表現しながらのびのびと学習できる環境を提供するために、学校側は配慮しています。
「通信制高校は校則が緩い」は「何でもあり」ではない
「通信制高校は校則が緩い」あるいは「自由な校風」と聞くと、「何をしても許される」と誤解してしまうかもしれませんが、決してそういうわけではありません。
通信制高校も学校教育法に定められた高等学校であり、社会の一員として守るべき最低限のルールやマナーは存在します。
通信制高校の校則も、社会性を育む上で重要な役割を担っています。
例えば、法律に違反する行為や、他の生徒の学習を妨害するような行為などは当然認められませんし、あまりにも奇抜すぎる服装や髪型、周囲に威圧感を与えるような行動については、学校から注意を受けることもあります。
通信制高校の自由さは、生徒の自主性と責任感を育むためのものであり、無秩序を許容するものではないのです。
校則が緩いからといって、何をしても良いわけではないことを理解しておくことが大切です。
通信制高校の服装・髪型・化粧の校則は?
通信制高校の校則は比較的自由とされていますが、具体的に服装や髪型、化粧、アルバイトなどはどこまで許容されるのでしょうか。
ここでは、それぞれの項目について、通信制高校の一般的な傾向や注意点を詳しく見ていきます。
ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、学校によって校則の詳細は異なるため、必ず各学校の情報を確認するようにしてください。
通信制高校の制服はある?私服での登校も可能?
多くの通信制高校では、私服での通学が認められています。
また、学校によっては制服を任意で購入できる制度を設けている場合もありますが、制服を着るのが億劫という生徒も、私服だと迷ってしまうという生徒もどちらも無理なく通学できる工夫がされています。
私服で通学する場合は特別に洋服を用意する必要はなく、普段着用している服装で問題ありませんが、学習の場にふさわしい、清潔感のある動きやすい服装を心がけると良いでしょう。
過度に露出の多い服装や、周囲に不快感を与える可能性のある服装は避けるのがマナーです。
自由な服装が認められているからこそ、社会性を意識した服装選びが求められます。
通信制高校の式典など、特別な日の服装
入学式や卒業式などの式典では、普段よりもフォーマルな服装が求められます。
学校に制服がある場合はそれを着用し、ない場合はスーツやそれに準じた服装(例:ブレザーとスカートまたはスラックス、白いシャツなど)で参加する生徒が多いようです。
学校から事前に服装に関する案内がある際には、しっかりと確認しましょう。
通信制高校では髪型や染髪・パーマの校則は?
髪型や髪色に関しても、通信制高校は比較的自由な場合が多いです。
明るい色に染めたり、パーマをかけたりすることも、多くの通信制高校では特に禁止されていません。
ただし、一部の私立の通信制高校、特に大学進学に力を入れているコースなどでは染髪を認めていない場合もありますので、その点は注意が必要です。
染髪やパーマが悪いということではなく、あくまで自分自身の目標と照らし合わせ、適切なヘアスタイルを選択する自主性が求められています。
通信制高校での化粧・ネイル・ピアスの校則は?
化粧やネイル、ピアスといったおしゃれも、多くの通信制高校では基本的に自由な場合が多いです。
自分の好きなメイクをしたり、アクセサリーを身につけたりして個性を表現することは、学校生活の楽しみの一つにもなるでしょう。
しかし、これも髪型・髪色と同様に、あまりにも華美すぎるものや、他の生徒に威圧感を与えるようなもの(例えば、顔に多数のピアスなど)は、学校から注意を受ける可能性があるため、節度を守ったおしゃれで留めるようにしましょう。
通信制高校はアルバイトも出来る?
通信制高校は、全日制高校に比べて比較的自由な時間が多いため、アルバイトで学費を補いながら通いたいという方も少なくありません。
実際、アルバイトを禁止している通信制高校は少ないです。
通信制高校の生徒の多くが、学業と並行してアルバイトをしています。
ただし、スクーリングの多いコースや、大学進学コース、技能連携校など、学習内容のボリュームが多い場合は、学業に専念するためにアルバイトが推奨されない、あるいは制限されることもあります。
自分の学習計画や体力と相談しながら、無理のない範囲で両立を目指しましょう。
自由な時間が多いからこそ、計画的なアルバイト活動が重要です。
なぜ通信制高校の校則は緩い・自由なの?その理由とは
通信制高校の校則が全日制高校と比較して緩やかであったり、自由度が高かったりするのには、いくつかの明確な理由があります。
ここでは、生徒の自主性の尊重、安心して学べる環境の提供、そして多様な背景を持つ生徒への配慮という観点から、その理由を掘り下げていきます。
生徒の自主性を尊重しているから
通信制高校が自由な校則を採用している最も大きな理由の一つは、生徒の自主性を最大限に尊重する教育方針にあります。
通信制高校では、生徒を管理・統制の対象としてではなく、一人の自立した個人として捉え、自らの意思で学び行動することを重視しています。
服装や髪型といった自己表現も、その自主性の一環と捉えられているのです。
厳しい校則で縛るのではなく、ある程度の自由を与えることで、生徒は自分にとって何が適切かを考え、社会に出てからも必要とされる自己管理能力や問題解決能力の育成に繋がります。
多様な背景を持つ生徒への配慮
通信制高校には、働きながら高卒資格取得を目指す社会人、子育て中の主婦・主夫、特定の技能や芸術活動に打ち込む若者、あるいは健康上の理由で毎日の通学が困難な生徒など、さまざまな生徒が在籍しています。
通信制高校の校則が緩いのは、このような多様性を受け入れるためでもあります。
多様な生徒たちに対して、全日制高校のような一律の厳しい校則を適用することは現実的ではありません。
通信制高校の校則は、個々の生徒の状況やライフスタイルに柔軟に対応できるよう、あえて緩やかに設定されています。
自由な校則だと勉強が疎かにならない?
通信制高校は、校則が比較的自由で登校日数も少ないため、アルバイトやおしゃれなど、自分で自由に使える時間が多いのが大きな魅力です。
その反面、「自由な時間が多すぎて、かえって学習が疎かになってしまわないだろうか」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
通信制高校の自由な環境でも、学習をしっかり進めていけるのでしょうか?
個人のペースでの学習が可能
通信制高校では、学習の基本となる「レポート提出」や「スクーリング(登校)」を自分のペースで進められます。
そのため、アルバイトにしっかり時間を使ったり、校則に縛られず個性を楽しんだりと、学習との両立も十分に可能です。
そして、ただ自由なだけではなく、提出したレポートは担当の先生が添削してアドバイスをくれますし、スクーリングでは直接質問をすることができます。
多くの学校では担任の先生が、生徒一人ひとりの学習がスムーズに進むよう気を配っており、場合によってはサポートを行っています。
学習の進め方に迷った時には、気軽に相談してアドバイスをもらうことで、学習を前に進めることができるでしょう。
より手厚い学習支援が必要なら「通信制サポート校」という選択肢も
「自宅での学習だけではペースを作るのが難しい」「より専門的な受験対策を受けたい」という場合には、通信制サポート校を活用することも有効な選択肢です。
通信制サポート校では通信制高校を卒業するための学習支援です。
さらには、大学受験に特化したコースを設けていることが多く、予備校のように利用することもできます。
通信制高校から大学受験を目指す場合は、本校のサポートに加え、必要に応じてサポート校も活用することで、自分の目標や学習スタイルに合った準備が可能です。
まとめ|通信制高校の校則が自由って本当?
この記事では、通信制高校の校則について、服装や髪型、化粧、アルバイトなどの自由度についてご紹介しながら、校則が緩い理由、そして学習面のサポート体制などを詳しく解説してきました。
通信制高校を検討している方にとって、校則は重要な判断材料の一つです。
通信制高校の校則は、生徒の自主性を尊重し、多様な背景を持つ生徒たちが安心して学べる環境を提供するため、全日制高校と比較して自由度が高い傾向にあります。
通信制高校への進学や転入を検討している方は、気になる学校の資料を取り寄せたり、説明会に参加したりして、その学校の校則を調べた上で検討してみてください。
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